[ 奨学生の声 ]
支えられる側から、支える側へ
私は幼少期の経験を通して、「いつか自分も誰かの力になれる人になりたい」と思うようになりました。しかし、将来への不安や家庭環境の悩みから、大学進学を諦めて就職した方がよいのではないかと感じることもありました。
今、この社会には、家庭環境や経済的な理由などによって、進学や夢を諦めそうになっている人がたくさんいます。私自身もその一人でした。周りと比べて苦しくなったり、自分の将来が見えなくなったりすることもありました。
それでも、「自分の経験を、いつか誰かのために生かしたい」という思いを持ち続け、大学へ進学しました。大学では、実習やボランティアなどを通して、様々な環境で生活している方々と出会い、様々な現実を知りました。その中で感じたのは、苦しかった経験や悩んだ時間は、決して無駄ではないということです。つらい経験をしてきたからこそ、相手の気持ちに寄り添い、「わかろう」とすることができるのだと思います。
大学生活の最後には、福祉の専門職として働くための国家試験に合格することができました。その時、「支援される側」だった自分が、「誰かを支える側」として一歩踏み出せたように感じ、とても嬉しく思いました。そして、自分の過去にも意味があったのだと初めて心から思うことができました。
今、苦しい環境の中にいる人や、自分の未来に自信を持てない人もいると思います。でも、どんな経験も、いつか誰かを支える力になります。今のあなたの思いや頑張りは、決して無駄にはなりません。だからこそ、自分の可能性を諦めず、「やってみたい」という気持ちを大切にしてほしいと思います。

